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« Et je sentis que tout l'univers venait de me faire un clin d'œil. »
 「全宇宙が親しげにぼくをこづいたような気がした」
              --- Le Quatuor d'Alexandrie, Lawrence G. Durrell

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『ホビット』関係の記事一覧
「トールキン、軋轢の指輪 (Tolkien, l'anneau de la discorde)」試訳 [1] [2] [3]
映画『The Hobbit』がなんだかんだ不安でもあるいくつかの理由を考えてみた [其の1] [其の2] [其の3]

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L'atelier de la reine Spica
"スピカ女王"と2人で活動中の創作ユニット"ラトリエ・ドゥ・ラ・レーヌ・スピカ"の作品リスト。

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Mon carnet de films (映画覚書):『グランド・イリュージョン』

〔観っ放しにはしたくなかった映画の感想や考察の断片。基本的にネタバレしてゆく方向。追記のタイトル等比較はケベック仏語題ネタ探しを兼ねて。〕

『グランド・イリュージョン』 [2013・仏,米]

 マジックというよりもはやサイキックの域。
 マジック自体のトリックの謎解きは、フォーホースメンの陰の仕掛人は誰か?その真の目的は何か?という謎解きのスパイスみたいなもの。映画的には後者こそが真のトリックなのであって、私は最後まで笑っちゃうくらいまんまと騙されてしまった。でもそのおかげで、ラストのカタルシスとマーク・ラファロの役者ぶりを思いっきり味わえて幸せだったと言える。役者が表情と眼とで一瞬にして別の空気を纏うさまにヤられるのは気分がいい。
 ちなみにマジックに関しては、最近はVRなんかもすごいから実際のショーでもやろうと思えばなんだってできそう、くらいに緩く構えていれば、アナログな仕掛けや泥臭い手法にはむしろニヤっとする。催眠術最強過ぎというご都合主義はウディ・ハレルソンに免じて許す。

 原題が『Now You See Me』で、邦題をガラリと変えたことは理解できるもののやはり残念でもある。というのも、原題はダブルミーニングなんだよね? マジシャンの常套句「見えてますね」と、この映画の真のオチである「私が(誰か)分かったね」の。


 追記1.以前より好意的な不安感から何かと気に掛かる存在のウディ・ハレルソンだったわけだが、原因がようやっと判明。そう、ジョー・サムナー[*Fiction PlaneてバンドのVo.]に似ているのだ、彼! いやむしろここは、ジョーがウディ・ハレルソンに似ている、と言うべきか...、まあいい、陽性の天然ヤバそうな雰囲気と頭髪の具合の既視感がすべてだったのだ。

 追記2.定期的に『コロンボ』リメイク待望話が流れてくるのでアンテナが捕捉していたマーク・ラファロに本気で開眼しそうである。取り敢えず冒頭だけ観て数年放置していた『アベンジャーズ』をハルクのために観終えたほどである。うん、よいね、よい(というかハルクがロキをボコボコにするところって大笑いしていいところなんだよね?)。次は『はじまりのうた』あたりを観てみよう、そうしよう。

 追記3.『オーケストラ!』のアンヌ=マリーことメラニー・ロランや、『パーソン・オブ・インタレスト』のスノウさんことマイケル・ケリーなんかも出てるのね。

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テーマ:映画感想 - ジャンル:映画

[twitter発essai] 西諸弁のフランス語擬態?

〔twitterの連ツイをまとめた小ネタエッセイのようなもの。いつか発展するかもしれないししないかもしれない。〕

 まずはとにかく見て聞いて頂こう、宮崎県小林市の移住促進PR動画。



 これはお見事、アイデアの勝利!
 いちおう仏文屋の端くれの私にはフランス語じゃないということはすぐに分かってしまったのだけれど、かといって日本語にも聞こえず狐につままれたような不思議な気分を味わうことに。
 そして、それにしたってなんでこんなに西諸弁はフランス語に雰囲気擬態できるんだろう?なにかポイントがあるはずだ、と探究心のおもむくまま少し考えてみることにしました。


 さて、何度か聞くうち、この動画の西諸弁ナレーションが雰囲気フランス語に聞こえる大きなポイントはおそらく以下の2点なのではないかということに思い至りました。

  ① じ(ゃ,ゅ,ょ) [j] の音
    例)「じょじょ[jojo]なとこじゃ[ja]っち」

  ② 母音+ん [+n] の音 (特に (お)ん [on])
    例) 語尾の「〜どん[-don]」, 指示語の「こん〜[kon-]」


 まずですが、フランス語の j の音が日本語の じ(ゃ,ゅ,ょ) の音と似て非なることは、サントリーのオランジーナCM『ジュテーム問題』で体感してみてください。
 
 乱暴に言うとフランス語の方が音が深いのです。じ(ゃ,ゅ,ょ) はむしろ ぢ(ゃ,ゅ,ょ) に等しく口先だけでも作れる音ですが、j は口腔から出さないといけません。
 それは裏を返せば、サ行の拗音[*小さいヤ行を添えて表す音]化した音がどうやら語彙としてよく現れる西諸弁で、その じ(ゃ,ゅ,ょ) の音をフランス語の j の音で発音すれば、相当フランス語っぽく聞こえてくるということになります。


 次にですが、フランス語の 母音+n鼻母音ですので、日本語の 母音+ん の音とはこれまた似て非なるものとなります。
 やはり乱暴に言うなら、母音+ん は単独で発音できますが、母音+nn は鼻に抜けていくので単独の音にはなりえないのです。
 この鼻母音、フランス語の「鼻にかかっている」という日本での一般的なイメージに大きく影響してるのは確かなので、どうやら 母音+ん を含む語彙や言い回しがよく現れる西諸弁で、それをフランス語の鼻母音として発音すれば、これまたがぜんフランス語っぽく聞こえてくるということになるでしょう。


 こうしたわけで、西諸弁の「じょんじょん」「じゃどん」などが、フランス語式に発音すればいかにもフランス語らしく感じられてしまう音のつらなりであることは間違いありません。残念ながらこれらのフレーズにフランス語としての意味はないのですけれども。
 そうなってくると、是非ともこのフランス人ナレ―ションの方の発音とご当地の方の発音を聴き比べてみたいところではあります。

 フランス語の発音というと、日本人にとって未知の r喉鳴り音がやたらと取沙汰されるものですが、実は、今回取り上げた j の音も、母音+n による鼻母音も、フランス語をフランス語らしく聞かせるのに日本人学習者が注意を払うべきポイントとなる音なのです。
(個人的にはこれに si の音も加えておきたいです。日本語のサ行の発音で はとりわけフランス語の si と音が異なります。j の音の例とも若干似ており、これも乱暴に言ってしまうとフランス語の方が音が深く鋭くなります。敢えてカナ表記しますと スィ でしょうか。)


 ちなみに、これは他言語に覚えある方々に是非伺ってみたいのですが、実は私この動画を初めて見たとき、h摩擦音をきっちり発音していたり(フランス語の h無音、発音しません)破裂音が連続したりするのも耳について、むしろドイツ語っぽく聞こえるようにも感じていました。「フランス語に聞こえるでしょ?」という先入観を取り払うとほかにはどんな言語に空耳できるのか、そのあたりの可能性にも興味をそそられてしまいます。


 ところで、私の祖父は鹿児島出身でした。早くに亡くなったため面識はないのですが、祖母や母の話越しに一度くらいは会ったことがあるように錯覚されてならない人です。
 そんな祖父のエピソードの中に、田舎に電話をしていると何を話してるのか分からない、というのがあったのを今回思い出しました。鹿児島弁は西諸弁と同じ薩隅方言に分類されるそうですから、祖父もこんなふうに話していたのかもしれません。
 そしてさらに面白いことに、その祖父、陸士だか陸大だかの時分にフランス語を履修していたらしいのです。旧日本軍創設期に陸軍がフランス式であったことを考えれば不思議な選択でもないのでしょうが、もし祖父も自分の故郷の言葉がところどころフランス語っぽいかなぁと気付いて学んでいたらと想像すると、なんだかくすりと微笑ましくなってしまいます。


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※ IPA(国際音声記号)で今回取り上げた日本語とフランス語の発音を表記すると以下のようになります。

・フランス語 j:[ʒ]
 日本語 じ(ゃ,ゅ,ょ):[dʒ(i/a,u,o)]

・フランス語 母音+n 例として on:[õ]
 日本語 母音+ん 例として おん:[]

・フランス語 si:[si]
 日本語 :[ʃi]

違いがはっきりしますね。

テーマ:フランス語 - ジャンル:学問・文化・芸術

『Le Hobbit : La Bataille des Cinq Armées』ティーザートレイラー (VOST/VF) 公開!

『The Hobbit : The Battle of Five Armies』ティーザートレイラー公開!
これが最後。泣いても笑っても最後。
作品の捉え方の根幹に関わりかねないと思しきタイトル変更やら、そもそも前作DoSの出来映えに対する疑問やら、もろもろないわけではないけれども、…映画は映画なりの世界観を全うして欲しいと今は願うばかり。

仏語字幕版(VOST) & 仏語吹替版(VF) も同時公開されたのでご紹介。
今回、仏語版は内容に全然関係ないところでえらく愉しい勘違いを提供してくれました(笑

仏語字幕版 (VOST)https://www.youtube.com/watch?v=jpupI0GI1GQ


仏語吹替版 (VF)https://www.youtube.com/watch?v=UeJRHbC_BGA


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テーマ:ホビット - ジャンル:映画

"Libérée, délivrée" (la version française de "Let it go")

「解き放たれて 自由になって」

冬がそっと夜に居座ると
雪が女王になる番
孤独の王国
わたしの居場所は永久にここ

わたしのなかでうなりをあげる風は もう明日のことなど思いもしない
風はあまりに強くて
わたしは戦ったけれども むだだった

力を隠しなさい そのことを話してはいけない
気をつけなさい 秘密にしておかなくては
感傷を抱いてはだめ 苦痛を感じてもだめ
感情をもってはいけない

解き放たれて 自由になって
わたし もう決して嘘はつかない
解き放たれて 自由になって
決めたわ わたしは行ってしまおう
幼い日々は夏に残して
わたしは冬を彷徨う
寒さはわたしのため
自由の対価

高みにのぼれば
すべてが意味のないものに見える
悲嘆も 不安も 恐怖も
ずっと前からわたしを離れていた

わたしはわたしに何ができるのか見てみたい
この神秘に満ちた魔法の力をつかって
善いものか 悪いものか だなんて 言わせてもらうけど仕方ない*
おあいにくさま*

解き放たれて 自由になって
星々がその腕(かいな)をわたしへと伸ばす
解き放たれて 自由になって
ええ わたしは泣かない
わたしはここよ
そう わたしはここにいる
わたしは冬を彷徨っている

わたしの力は 天からきて空(くう)を満たす
わたしの魂は 氷に描かれ氷に彫られてあらわになる
そして わたしの思いは 氷の結晶の花々

わたしは戻らない
過去は過去

解き放たれて 自由になって
これからはもうなんだってわたしを止めやしない
解き放たれて 自由になって
完璧な王女なんてもういない
わたしはここにいる
そう夢に見たとおりに
わたしは冬を彷徨っている

寒さはわたしのため 自由の対価



[*この2行はちょっとニュアンス分からず。"Tant pis"がなぁ…"おあいにくさま"は皮肉が強くてやり過ぎなんだけど、"残念だけど仕方ない"を前向きにしたらこんな日本語しか出てこなかった^^;]

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なんとなく興がのったので "Let it go" のフラ語ver. "Libérée, délivrée" の歌詞を訳してみました。
原詞の英語ver.とも、ましてや日本語ver.とも、これがまた違うこと!
各ver.の温度差?ベクトル差?たるや、物語の意味に響きかねないほどのものに思えるのですがどうなんでしょう?
それぞれのお国柄が如実に投影されているようでたいそう興味深く、他言語ver.も交えてどなたか検証してくださらないものかと…
ちなみに、個人的にはフラ語ver.が好きv(だって"I'm free"とか"変わるのよ私"のとこが"Tant pis(≒しゃーない)"なんだよっw)
私、そもそもがねずみーのアニメ歌は日本語だとぞわぞわして英語だとむずむずしてフラ語だとすとんとくるのですが、これはとりわけフラ語ver.優れてるように思います。
(ちなみに映画は観てませんし今のところ観る予定もありません^^;)

※ フラ語歌詞はこちらを参照→ Paroles Libérée Délivrée par La Reine Des Neiges



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Kyoko

Author:Kyoko
本体はTokyoに、意識の3割程度はParisに、魂はMiddle-earthに。
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